オレがオレであること

ある日の出来事。
それは彼と彼の友達との出来事。
彼のカッコ悪くて、みっともないエピソード。
笑顔の作れない数日が続いたらしい。

彼は自分の弱さや情けない部分を、まるで売り物にするかのように
ベラベラ語るようなタイプの男じゃない。そして、そこに同情を欲するタイプでもない。
でも、オレにはそんなことを時々話してくれる。
この時も、「残念だけどこんなこと吐露できる友人はとても少ないことに気づいた。」
と、吐露してくれた。オレを“特別な友人”として扱ってくれてね。

この間だってそうだった。
彼は小さな会社の社長だが(何故かオレの友人には“社長”が多い。)、
彼の会社の経済状況は決して順風満帆ではなく、むしろ困難らしい。
(ここも、オレの友人の“社長”に多い傾向だ。みんなそれぞれ野心家なんだけど、
“金儲け”のためのズルさを持ち合わせてないタイプね。)
おまけに家族を抱えてたりもする。刹那的な気分が支配する日々だったりすると言う。
今まで宝くじなんか買ったことなんて無かったのに、サッカーくじを買って夢見てたりすることもあるという。
彼は“情けない”とも取れるそんなこんなをメールでオレに話してくれた。
そして、彼自身そんな状況にも関わらず、こんなことも書いてくれたんだ。

そうそう、先週、知り合いのつきあいでシンセサイザーのなんとかっていうアーティストの
コンサートにいったんだけど、台東区の生涯学習センターってところ。公共のホールなんだけど
すごく雰囲気がいい300〜400人くらいのホールで、「サッカーくじにでも当たったら、
健志のコンサートをここで仕切ってみたいな。
『金は俺が全部だすから、そのかわりもうけも折半だゾ』って健志にもちかけて・・・」、
シンセサイザーが結構退屈だったからそんなこと考えてた。

もちろん、オレを喜ばせるためのものではない。
そんな嘘っぽくベタベタした気持ち悪い付き合いじゃない。
そんなこと必要ないし、意味がないことをお互いわかっているからね。

オレは涙が出るほど嬉しかったよ。(実際出たけど。)
「オレはオレでいなくちゃ」と思える瞬間でもあった。

そう、何度も言ってることかもしれないけど、
「オレがオレであること」
そういさせてくれ、そしてそれを許してくれるのは、オレ自身のモチベーションだけではなく、
オレを愛してくれる友人や恋人です。
きっとその人達にとって、最大の裏切りとは「オレがオレじゃなくなること」だと思う。
これはお互いに確認しあってるね。
「お前、お前をおりてないだろうな?」ってね。
こうやって共に育ってるんだね。
そいつがそいつである限り、オレはそいつの味方でありつづける。
“慰め合う”んじゃなくてね。ただ“尊重”とか“認める”んじゃなくてね。
オレもそう思われてたとしたらうれしい。

「オレがオレであること」
高いハードルで見てろよ。


なあ、オレに愛される資格はあるかな?
なあ、オレが君を愛する資格はあるかな?




彼に追伸。
君さぁ。グーで殴っちゃいかんだろ。やっぱ。
我を失してたとしても・・・さ。 あんた空手やってたんだから。
今度何かあったら、何日も溜めこまないように。
メールにも書いたけど、涙拭く“木綿のハンカチーフ”をすぐ持ってってやるからなっ。
「なんかあったら浦田健志!」
これ、知らないわけじゃないよな?
(ん?知らなかったか?)