今日あった2つのこと。

まずは1つ目。

いい人自慢だ!

いや、本当はそうではない。全ては最後の一文に集約する。
だから、「いい人ですねー」とか「優しいねー」とか「えらい!」とかのリアクションなどは求めてない。
オレは悪いこともしてるが、良いことなんて率先してほぼ毎日してるし、オレがどんなに優しい奴かなんて自分でわかってる。ははっ。


駅からの帰り道、小雨が降る中、下水道?雨が流れ落ちるようにする溝?の蓋(↓こんなようなやつ)
の間から傘を差し込んでる小学生ぐらいの子がいた。

ちょっと気にはなったけど、通り過ぎた。


30mぐらい歩いただろうか、やはり気になった。
引き返した。
その間でも10人くらいの大人がその子の傍を通過していった。
さっきまではオレもその1人だった。


「どした?なんか落とした?」と声をかけた。
見上げた女の子(だった)が答える。
「鍵を落としちゃったんです」

蓋を持ち上げればいいと思ったけど、その蓋はボルトで留めてあって持ち上がらない。
ボルトも手では回らない。(←これ、よくないよな〜)
傘を差してあげて「どう?取れそう?」と携帯電話のライトで照らしてあげた。
「もうちょっとで取れそうなんですけど」と頑張る彼女。
だけど取れそうにない。

ちょうど目の前に居酒屋があったので「ちょっと待ってな」と言って店に入った。
店の親父に「すいませ〜ん。外で女の子が溝に鍵を落としちゃったみたいで。スパナかペンチがあったら貸してもらえませんか?」

入り口近くにいた客(男2人組)の1人(客Aとする)が反応する。
相方(客Bとする)に言う。
「お前、スパナ持ってない?仕事(で使う)の」
持ってないらしい(客Bは特に関心を示さず)。
オレ、客Aに向かって軽く会釈する。

店の親父が「ここになければ無いよ」と道具箱を持ってきてくれた。スパナがあった。借りた。

結構硬く締めてあるボルト。スパナも差し込みにくく、ちょっと手こずった。
店の親父が「どうだい?な〜んで鍵おとしちゃったのよ」と出てきてくれた。
次に客Aも出てきてくれ、「これ、使ってください。汚いけど」と軍手を差し出してくれた。たぶん、仕事で使ってるものだろう。
ようやくボルトが緩んだところだったので「もう大丈夫です。ありがとうございます」と感謝を示した。

客Aがそのまま、4つあるボルトをはずすのに手を貸してくれた。

無事、鍵を救出!

彼女は一生懸命、大人に対してお礼を言おうとしていた。ちょっと興奮した感じで。そしてきちんと言った。いい子だ。

いつでも一言多いオレが言う。
「なっ、通り過ぎてく大人もいるけど、こうやって助けてくれる大人もいるからなっ」
うなずく彼女。

店の道具箱にスパナを返しながら、店の親父と客Aにお礼を言う。
客Aはいい顔してたわ。
客Bに「ちゃんとお礼言ってたよ。いい子だよ。」と言っていた。

店の親父がオレに言う。
「あんた、優しいよ!あんたみたいな人はきっといいことあるよ!」

いつでも一言多いオレが応える。
「もうちょっとナイスバディーな大人の女だったら良かったんですけどね」

客Aを始め、カウンターの客に笑いをとった。
「奢るからビール1杯飲んでいきなよ!」
とは言ってもらえなかったのが残念ではあるが、非常にすがすがしい気分だった。

彼女がお母さんを呼んできて、そのお母さんがすっごくナイスバディーで美人だったらもっと良かったのに〜。
「お茶でも」なんて、誘われちゃったりして〜
と、道すがら考えるオレの卑しさは否めない。


あの時そのまま家に帰ってたら、もしくは引き返す途中で他の人に先を越されてたら、オレはきっと自分を責めてただろうな。




2つ目。

留守電に親父からメッセージが入ってた。
「浦田です」と。
足を怪我したらしい。
「痛くってしょうがないんだよ。ちょっと顔出してくれよ」と。

「めんどくせーな」と思ったけれど、
冷蔵庫に入りっぱなしになっていた「熱さまシート」を持って向かった。

なんで「熱さまシート」って?
いやさ、病院には行ったと言ってたから薬類は必要ないだろうし、痛くて熱を出した時の事を考えたんだけどね。


場所は知っていたけど、中に入るのは初めてだ。
親父が、お袋もオレもいない場所に1人で住む家。

昔からキレイ好きだったから、キレイにはしていた。
しかし、あまりにも質素。
ちょっと物悲しかったな。


「いざという時には頼りになるな」と親父。
「別になにもしてねーよ」とオレ。

駅の階段(3段くらいなもの)で足を踏み外し落ちて、救急車で運ばれたらしい。
骨折や外傷はなくて膝の打撲?らしい(正式な名称を言ってたけど忘れた。親父も半分忘れていた)。ギプスで固めていた。

動くだけで痛いから、起きられないと言う。
胃を半分取ってるので、痛み止めの服用もしない方がいいらしく、もらえなかったらしい。

「年なんだから、骨も弱くなるさ」とオレ。
「もう70だよ。いろいろ悪くなるよ」と親父。
「70まで好き勝手やって生きられたんだから、いいじゃねーか」とオレ。
「それ言われちゃ何も言えねーな」と親父。


別に足が痛いからといって何もやることはなさそうだし、オレを呼ぶ必要はないんじゃ?と思ってた。
リクエストに応えて、お茶を入れてやっただけだ。
でも理由はあった。言い出しにくそうに言った。
明日、また病院に行くので車で送って欲しいとのこと。
電話で済んだ話だけどね。

30分も居なかったけど、居心地は悪かったなぁ。
世間話をする感じじゃないしなぁ。

部屋を出る時、親父が言った。
「たけし、悪いけど明日、松葉杖がうまく使えないから、肩だけ貸してくれよ。右肩だけでいいから」

「右肩だけ」って!


明日、迎えに行く。
部屋は2階だから、階段の上り下りは背負うつもりでいる。
子供の時にふざけて背負ったこともあるだろうけど・・・初めて背負う。