アストロ球団

「アストロ球団」
小学生の時に大流行した野球漫画。
「少林サッカー」「カンフーハッスル」も真っ青、“ありえねー!”満載の漫画。
8/10からテレビ朝日(関東以外はどうだろ?)で、実写版をやるらしい。楽しみ〜!

その漫画に当時ハマリまくっていた。
ファンは全国に沢山いただろうけど、オレほどハマってた少年もなかなかいないんじゃないかな?
オレの少年期を語るにおいて不可欠なものだろう。

クラスにもう1人、アストロファンがいた。
その盛り上がりの中でオレが言い出した。
「アストロを作ろう」と。

しかし彼は、「野球じゃなくてキックベースのチームにしようよ」と言い出した。

なんでぇ?
キックベースぅ?

彼は、野球はやるよりも観る方が似合うタイプ。
バットよりも鉛筆、グラウンドよりも机が似合う、育ちの良さそうな優等生タイプ。
運動能力は高いほうではない。

それとは真逆、休み時間と体育の時間と放課後がお似合いの少年・浦田健志は思った。
「そんなの軟弱じゃんか!絶対に野球でなくてはイカン!
オレは実際の宇野球一(「アストロ球団」の主人公)になりたいのだから!
血で染まったボールで生死をかけた試合がしたいのだから!魔球も投げつつ!」

宇野球一には「アストロ戦士」の証であるボール型のアザが左のヒジにある。
だからオレは海で体を焼く時にも、左ヒジにサロンパスを貼って“白い逆アザ”を作ってたくらいだったから。
(「愛と誠」の大賀誠に憧れた時は、眉間の傷をつけるため、ピンどめ(弱っ!)で引っ掻いてた。)

なんとか言葉巧みにたぶらかして、“野球”におちついた。
放課後仲間(パラピン仲間=オレ達が考えたオリジナルの球技。なんで“パラピン”なんだ?)を“スカウト”して結成となった。

その名もアストロ
と、いってもちゃんと9人揃ったことあったんだっけ?
出入りはかなりあったような?
最初の相方(優等生)は、やはり付いて来れずにすぐ辞めちゃったし。


オレは、その実力がある適任者ではなかったのかもしれないけど、暗黙の了解でピッチャー。
だって宇野球一になりたいんだもん。
エロ小説家の宇能鴻一郎に憧れてたら違う人生だったろうな。


練習は毎土曜日の放課後。
キャプテンのオレは“スポ魂”入ってたよ〜。
練習場所の相模台公園に行くには、100段はあろうか(?)という階段を上らなければならない。
そこをウサギ飛びで上がらせてたからね。
真面目に歯をくいしばって最後までやってたのはオレくらいだったような?
オレは昔から“燃える男”だったし、みんなは“やらされてる感”があったのかな?
今のタフさはその頃に養われたのかもしれないな。
その頃のケガや故障なんて勲章みたいなものだったしね。


トホホな想い出もある。
「ユニホームを作ろう」と言い出した。やっぱオレが。
でも、子供が簡単に買える値段じゃないから、まずはユニホームの胸につけるワッペンを作ることになった。
それをオレがデザインして、いろんな店に聞いて安く済むところで発注する。
子供にしちゃなかなかやるだろ?
他人を巻き込んだ時の行動力もこの頃からあったみたいだ。

で、デザインした。
漫画では活字体で「ASTRO」だったんだけど、筆記体で「Astro」にした。
ちょっと“オリジナル”にこだわっていたんだろう。

スポーツ店にデザインを持って行った。
店のおっちゃんが言う。
「これじゃ、アストロって読めないよ。こうしなきゃ」と書く。

「漫画ではこうなんだけど・・・」と思っても間違っていたら恥ずかしい。英語はまだわからなかったし。

“オリジナル”、しかも正しい方がいいので、おっちゃんの言うとおりにした。

で、出来上がった。
オレたちのワッペンが。




Astoro


しばらくして気がつかされたのだが・・・・・それは英語じゃなかった。
ローマ字書きが中途半端に入ったものだった・・・。「Astro」で正解だったのだ。

そういえば、おっちゃんは言ってた。
「これじゃ、アストゥロになっちゃうよ」と。

おっちゃん!「アストゥロ」でいいんだよ。
正確に英語で発音したらきっと「アストゥロ」なんだから・・・。

悪気はなかったにせよ、見事にだまされた。
その時のショックといったら・・・。
トホホ・・・だったよ。

ま、結局ユニホームまでには至らなかったんだけどね。



ピッチャーのオレは、ノーコンで有名だった。
でも、スピードは早かった。
デッドボールなんて連発。当てても「早くてよけられないんだ!」ぐらいに思ってた。

一度、練習中に(後に入ることになる)中学生の野球部がたまたまやってきて、試合をしたことがある。
オレの投げる球を見て「早ぇ〜!」と言うのを聞いた時には「へへんっ!」って感じだった。
でも、そのあと「あらっ、ノーコンだ」という声も聞こえたが、、、。

オレは誰よりも高く振りかぶって、誰よりも高く足を上げて、誰よりも上から(オーバースロー)投げようと思ってたからね。
コントロールなんて二の次だった。とにかく剛速球!
打席に立っても「当てていこう」なんて思ってなかったし。
ホームランしか狙ってなかったから。

ん〜、性格はなかなか変わらんね〜。
今だってステージで同じことやってるもんね。

きっとAstoroで養われたものは確実にあるんだろうな。

野球が音楽に。宇野球一が、ジョン・レノンやブルース・スプリングスティーンに変わっただけだな。


観れたら観てみて、「アストロ球団」。
ものすごく、くだらないと思うけど。