オーディションに行ってきたのらぁ〜。

この前のライヴの時にちょっと触れたが、行ってきたのだ。
ミュージカルのオーディション。
(似合わないっしょ?)

そのミュージカルの音楽監督をやる人のレコーディングに参加したことがあるのと、
バックで演奏するバンドが知り合いという縁もあって声をかけてくれた。

ライヴでも話したように、最初に「興味があったら受けてみない?」と誘われた時には、
「いやいや、ダンスなんて絶対無理ですから!」と即効に断った。
ダンスもさることながら、オレの中でのミュージカルというイメージは、失礼ながら
“なんだか非常に恥ずかしい”のだ。
“ありえない世界”じゃないですかぁ。

でも、「ダンスなんか出来なくても大丈夫ですよぉ」と再度のお誘いを受けたので、
せっかくだから、“経験”にも“ネタ”にもなると思い、受けさせてもらうことにした。


受けることにしたのはいいが、その時言われてた。
「演出家の人は若い人とやりたいみたい」と。

そら、あかんやんか!

「でも、浦田くん若く見えるしぃ〜」

いやいや、限界があります!

「ま、今回の企画に合わなくても別の機会に何かあるかもしれないし、顔通しのつもりで」

とのこと。



オーディションなんて受けるのは、10何年か振りだ。
映画のオーディションを受けたことがある。
オレ自身はまったくやる気は無かったのだが。

役者として名を売る → そのネームバリューでミュージシャン活動をする。
なんて図式は“硬派ロックミュージシャン”として“邪道!”だと思っていたので。

でも受けた。事務所命令で。
某・有名監督(崔・・・)のオーディション。
監督がいる部屋に入る前にADさんから言われた。
「監督は昨日飲みすぎで二日酔いなので、あんまり大きな声を出さないように」と。

いささかヤンチャだった僕ちんは、こう思った。
「こ〜んのやろぉ〜(「ろぉ〜」は巻き舌)、人を呼んどいて何言ってんだぁ〜!?」

だから、めちゃめちゃでかい声を出して演技してやったさ。
監督に向けて、机を“バンッ!”と叩きながら。

ま、採用されなかったのは、そのせいじゃないと思うけど。



話を戻そう。
今日のオーディション。

1人ずつ、面接みたいな形でやるのかな?と思ってたら、合同だった。
男:6、女:4の10人。

まず、スタッフの挨拶。
演出家の方がこのミュージカルについて説明する。
そして言う。
「10代、20代の人とこのミュージカルを作り上げていきたい」

「わ〜おっ!」

声には出さなかったが、口の形はそうなった。
30代も通り越してるっちゅーのっ。

面子を見渡すと・・・明らかに・・・・・。



そしてオーディションは始まる。

まず、ペアを組まされる。じゃんけんで。
オレは19歳(ダブルスコアー超え・・・)のバレエダンサー(♂)とのペア。


オーディションの段階としては、おおまかに4段階あった。

■1■

ペア同士で何分間か話しをして、お互いのことをみんなに向かって紹介するといった趣向。
漫才コンビのように2人で前に出て発表する。

ま、これは笑いも多少取りながら、彼を紹介できた。

そして彼がオレを紹介する番。

「趣味とかありますか?」と聞かれたので、「特にないんだよなぁ〜」と言ったけど、
それじゃ彼も困るだろうから、とっさに「酒」と言い添えた。
『じゃ、「酒」だけってのも膨らみがないから、「酒場での人間観察」にしとこう』と提案した。

その通り、彼が発言した。
それに対しオレは、言わなくてもいいのに一言言い添えた。
「ま、主に女子なんですけど・・・」

一部の笑い。一部の退き。

どんなときでも、一言多いタチなのだ。


■3■

課題曲の歌唱。
譜面を渡され全員で練習した後、ペアでブロック分けして唄う。
ここも大丈夫。
アドリブをかましたりしてね。

■4■

個人技の発表。
自分のオリジナルを唄った。
もちろん、問題はない。
オレの良さは■3■と■4■しか無いからね。



さて・・・問題は■2■だ・・・。

■1■が終わったあと演出家氏が言った。
「じゃ、ちょっと休憩します。着替える人は着替えてください。次はダンスを見ますから」

げっ!なに?あるの?ダンス。聞いてねー!


他の9人は着替えの準備。
オレ・・・着替えなんか持ってきてましぇ〜ん。
しかも、ちょっとタイトめなジーンズ。

着替えてストレッチかなんか始める受験生たち。
ブルーになるオレ。


そして、始まってしまう・・・。

「じゃ、軽くストレッチから」振付師(♀)の人に沿ってやるのだが、すでにここからつまづいていた。

あれって、なに?
ストレッチにも基本形があるの?

皆あんまり振付師の先生のこと見てないのに合ってんだよ。
「レフト・ダ〜ウン」とかだけで分かってんのね。
オレなんか首上げっぱなしでガン見なのに、全然ついて行けてないんだもん。
まだストレッチの段階なのに。
たまに先生のお尻とか見てたからだけのせいじゃないと思う。


ストレッチの段階で深〜いブルーに沈み込んだオレに更なる仕打ち。
振り付けを覚えての発表・・・。

最初は10人全員から。
それから半分ずつになって。
そしてペアずつで審査。

すでに知っていた。10人ずつの時から。
オレ1人だけが覚えが悪い・・・。
全然覚えられないんだよ。

オレは5人ずつになったぐらいから、こう思っていた。
「もうやめよーよぉ〜、帰りてぇ〜!」

ホントに明らかなんだから。
「みんなオレを見ないでくれよ〜!」ってな感じ。
試練だ。

更に運が悪いことに、このミュージカルで演奏する知り合いのミュージシャンが見学に来てたのだ。
「こっち、見んなよ」と目配せしたけど・・・恥部を見られてしまった・・・。

見事に覚えられないまま終わった。。。
かっこわりぃ〜。

「あ〜、終わった〜」とブルーを残したまま、胸と肩を撫で下ろしたのだが・・・。

更なる試練が!
演出家氏が提案する。
「8小節ずつ、振りつけ→フリー→振り付けでもう1回やってみよう!」と。

試練どころではない。オレにとっちゃ拷問だ。
フリーって言われても・・・。


そしてまたやって来た。オレたちペアの番。
相方はバレエダンサー。

相変わらずのまま踊った。
そしてフリー。
めちゃめちゃ動いただけっす。
でんぐり返しとかしながら・・・。
かっこよさ、1つも無しっ!
マジ、かっこ悪かったから。
生まれて初めてぐらい。

撃沈。


そんなこんなで4時間にも渡るオーディションは終了した。


もうね、オレはダンスの途中から審査員になってたもんね。
「あいつは受かるな。あの子は上手いけどキャリアがあるだけだな」とか。
その審査に浦田健志は入ってなかったから。


え〜、100%不合格です。
奇跡は・・・起きる時には起きるけど、この件では起きません。残念ながら。
客として観に行きます。


やっぱセンスがないもん。
ミュージカル役者としてのセンスが。
ダンスが覚えられるのも、やっぱセンスだもんね。
(歌は早く覚えられる方なんだけどねぇ)
ホント、最後まで覚えられないんだから!まったく進歩がないんだから!

常に思ってるけど、特に芸ごとは“上手い下手”よりもセンスだもんね。

ダンスセンスは1mmもないことに、痛感しました。
何mmかあるなら奇跡が起こらなくはないけどね。


ま、この歳になっての初体験。
いい経験になったよ。
そして“ネタ”にも。
酒場でのトーク、これで30分は持つな。


これからは、トレンディー俳優(石田純一の座)を目指します。
うっそ〜ん。





って書いてる間に誘ってくれた音楽監督からメールが来ました。

一部抜粋。
「緊張している皆の潤滑油にもなっていただいてありがとうございました」


わ〜おっ!

“フリー”のことであろう・・・。


“オチ”は必要だな。




追記:

現在もまだ、合格かも不合格かも知らされてはいないが、既に公演は始まっている。
バックを務めるミュージシャンが全員知り合いということもあって、このミュージカルを観に行って来た。
主演は元・光GENJIの大沢樹生氏。
スト−リーの主軸はキリスト。
そして、オーディションで一緒だった顔、顔、顔・・・。


つづく