合格シール

たとえばコンビニ。 たとえばガソリンスタンド。 たとえば飲食店 etc・・・。

稀にすっごく感じの良い対応をしてくれる人がいる。
とてもいい気分になる。
そんな人に遭遇した時は、なるべくそれを伝えたいという衝動に駆られる。
「感じいいね〜。なんか気持ちいい。ありがとう!」と。
実際、そう言葉にして伝えることは多々ある。
それに対して、やはりその人は感じの良い返答をしてくれる。ちょっと照れたりして。
またこっちも気持ち良くなる。
言葉で言うような空気じゃない時は、代金を払ったり、おつりをもらったり、去り際の時に
その意思を伝えるべくそういった表情で接する。
「ありがとう」の言葉と一緒に。


オレはすっごく電車の連結部分のドアに拘っている。
たまに半自動で閉まるドアが搭載されてる電車もあるが、それはとりあえず除外するとして。
手動式のやつだ。
開けても閉めない奴が多すぎる。
そんな奴は論外。
開いたままだからって、気にも留めずそのまま素通りする奴も同罪。
「元々開いてたんだからしょーがないじゃん」という、何ともみっともない詭弁が聞こえてきそうだ。


閉める人だっていろんなパターンがある。
一応、ドアノブに手をかけて閉める動作はするけど、閉まるところまで力及ばず中途半端な奴。
「閉まんなかったんだから、しょーがないじゃんよー」って声がする。

力まかせに“ガシャーン!”と閉める奴。
「閉めただろーが、文句ある?」ってな大柄な言い分が聞こえてきそうだ。
一応は閉めるけど、そこに座ってる人への配慮がない。
道徳心はあるんだろうけど、愛情がない。


オレが評価したいのは、最後までドアノブを持って優しく“カチャ”っと閉める人。
そういう人に遭遇すると思わず伝えたくなる。
「いいねぇ〜君ぃ〜」と。

でも、わざわざ追いかけていって、いきなりそんな風に話しかけられても相手は面食らうだろうし、
周りの人は「こいつヤバイ・・・」くらいに思うだろう。

だからオレはそういう人に遭遇したら、少しの微笑みと「ありがとう」という気持ちを表情に浮かべて
その人を目線で追いかけるようにしている。多少うなづきながら。
まるで、小さな歩幅で一生懸命歩く子犬を見かけた時のような優しげな表情で。
あるいは、肩に偶然留まっていたクワガタを木に戻すような親心で。
その人が気付く気付かないに拘らず。
同乗者がいたら「今のいいよね〜」って感じのことを周りにも気づかせるように声に出してみる。


電車内に限らず、そんな時に欲しいのが「合格シール」なのだ。
「ありがとうシール」でもいい。
「やさしいねっ!シール」でもいい。
「君、いいなぁ〜シール」でもいい。
ひところ流行った「飲みすぎシール」みたいなものだ。
「あんた、飲みすぎっ!」って。


政府が発行してくれないものだろうか?
法で認められてるシール。
バッジでもいい。
いきなり貼ったり着けたりするのもなんだからカードでもいい。

それをそういった人に手渡す。
「はいっ」って。
感謝の気持ちと、「優しさに触れさせてくれてありがとう」の代用品。


渡しに行く方も勇気がいることかもしれないが、これはお年寄りに席を譲る行為みたいなものだから。
しかも国が発行して認めていることなんだから。


で、それが何枚か集まったら何かご褒美がもらえるって?

そんなものはない。
何でもかんでも見返りを求めちゃいけません。
貧乏くさいです。
また、そのカードがたくさん集まるような人は、そんなことに拘りません。
そんな野暮なことは言わない。
元々損得抜きの善意の行為と性質だからね。

友達や恋人や家族に「またもらっちゃったよ」って自慢すればいい。
あるいは「渡してくれた人がいたよ」と人間の暖かさを知ればいい。
見知らぬ人に形で感謝される。
それが勲章です。

周りの人も「これは正しいことなんだ」と解ればいい。
貰えない奴は一生貰えないかもしれない。
身内に貰っても意味はない。

見ず知らずの人達の中で優しさを持ち寄りながら、そのカードは人から人へと渡っていく。

どうだろ?




「PEACE.」
なにも愉快に過ごすことだけが「PEACE」ではない。

バンド系とかカルチャー系を気取った奴に多く見られるけど、
なんでもかんでも「ピース!」とか言えばいいと思ってる奴っているだろ?
ある種流行りの「ピース・バカ」。

オレの友達の友達にもこういうタイプの奴がいて、タイあたりでTATOOを入れたらしい。
「これを彫ってください」と自作の図案を持って。
で、その彫り師はそのまま彫ったわけだが・・・。

「PEACE」ではなく、「PECE」になっていたそうだ。
「ペセ」だ。
ひらがなで書くと「ぺせ」。
救いようもない・・・。
他にも街のラクガキでよく見る。
「Peece」や「Pease」
そのくらいのスペルは知ってから言ってほしい・・・。
トホホ・・・だ。



「PEACE」はスタイルじゃないんだぜ。